カンセキスタジアムとちぎ(栃木県総合運動公園陸上競技場)

2023.01.31
スタジアム・競技場(屋外)

施設説明

2020年8月にオープンしたカンセキスタジアムとちぎ

栃木県宇都宮市にある総合運動公園では、2022年開催の第77回国民体育大会開催に向けて、約7年間に渡る総合スポーツゾーンの整備が行われて来ました。その主要施設の一つを担うのが、約25,000席の栃木県総合運動公園陸上競技場です。地元企業がネーミングライツパートナーとなり、「カンセキスタジアムとちぎ」と名付けられました。

観やすさを追求した急勾配の観客席に並ぶスタジアムシート

2層からなる観客席は、競技者と観客との一体感が特徴です。最大約35度の高い勾配を設定し、メインスタンドとバックスタンドに客席数の約70%を並べ、競技の観やすさを実現しました。座席の色は、栃木サッカークラブのチームカラーの黄色が基調。濃淡2色の華やかなイエローの中に、同じく2色のグレーをアクセントとしてランダムに配置しました。
観客席のイスのほとんどが、スタジアムシートとして定番のBLMシリーズで統一されています。コトブキシーティングのラインナップの中でもロングセラーの製品です。特徴は、高密度ポリエチレンをブロー成形した、衝撃や雨風にも強い頑丈さ。また、イスの内部にあるダブルシェルと呼ばれる中空構造が提供する、長時間の観戦も快適に過ごせる柔らかな座り心地も定評があります。
BLM-1500が並ぶ一般席は、観客席1層目にあたる下段がスタンダードタイプ、2層目にあたる中上段がハイバックタイプです。全ての席で、背裏にあるカップホルダーを使用することができます。

ペアシートから「イチゴ」の席まで多彩なラインナップ

下段の一般席後方の一部エリアには、同タイプのイスのペアシートが96席並びます。ペアの区画ごとに、座席の間にはカップホルダー付テーブルを、左右両側には肘掛を設け、二人きりのプライベート感を演出しました。座席の下の連結管も区画ごとに分かれているため、近隣ペアシートの振動が伝わることもありません。パソコン利用や筆記がしやすい長テーブル付の記者席、テーブルを囲むようなベンチ席のグループシート、全128席の車イス席も下段の後方に設けられています。車イス席の端には、介助席としてツーピースタイプのBLMシートも備えられました。未使用時は座が跳ね上がってコンパクトになる、車イス利用者にも介助者にも優しいつくりです。
上段にはパーティースペースや寝そべりスペースの設置、バックスタンド側の一般席の色を一部赤くすることによって栃木名産のイチゴをあしらい「とちぎ」の文字を入れるなど、遊び心を感じさせる工夫が施されました。

メインスタンドの最上部には特別な席を設置

メインスタンドの一般席の上には、35席のラウンジ席と50席のVIP席があります。
ラウンジ席では、ブロー成形した背座にパッドを付け座り心地を高めたBLM-8020と、その後ろに位置するガラス張りの個室とのセット使いが可能です。見晴らしの良い最上階の限られたスペースに並べるため、スペース効率の良いツーピースタイプのイスが選ばれました。ゆったりとした背座により、ゆとりある座り心地も特長です。
VIP席のイスは、さらにゆったりとした背座が特徴のVSS-031を選定。人間工学に沿った三次元の形状の背もたれで、長時間にわたる試合中も、快適な座り心地を創出します。

施設概要

栃木県総合運動公園の北エリアに、2020年8月、栃木県総合運動公園陸上競技場(カンセキスタジアムとちぎ)が新たにオープンしました。そのコンセプトは、「県民に愛され、県民が誇れる、県民総スポーツの推進拠点」。日本陸上競技連盟第1種公認の全天候型舗装トラック9レーン、夜間観戦用の照明、大型映像装置など利用者・観客の双方に快適な設備を有し、県産材や県産伝統工芸品を随所に用いることによって、栃木らしさを施設全体で表現しています。2022年に開催された第77回国民体育大会では、開・閉会式の会場を担いました。

居室データ

所在地
321-0152 栃木県宇都宮市西川田4-1-1 地図
施主
栃木県
設計
久米・AIS・本澤特定建築設計業務共同企業体
オープン
2020年8月
席数
25,236
関連リンク
栃木県総合運動公園北・中央エリア Webサイト