高い技術や専門知識の習得を目指す、福岡工業大学
福岡工業大学は、「情報」「環境」「モノづくり」の三分野を主体とした丁寧な教育の実践を目標に、社会に貢献できる人材の育成を行う四年制の大学です。世界最高水準のIT社会を実現するために整備された、先進的研究と実践的教育の基盤ともなるICT設備も充実しており、高い技術や専門知識を身につけることができる工業大学として、県内外から注目を浴びています。
JRの「福工前駅」から直結したキャンパスには、大学・短期大学・付属高校が一体となった学舎が並び、約5,700名の学生・生徒たちが学びに励んでいます。
使い勝手の良い300席を維持したまま、快適な空間へリニューアル
キャンパスの中央に位置するC棟は、地上8階、地下1階建て。
2017年6月、1階の学生ホールは、グループスタディエリア、学習エリア、リラックスエリア、レストラン・カフェエリア、さらにはブックストア、リテールストアを併設した、利便性の高いラーニングコモンズとしてリニューアルしました。そして、2018年3月、地下ホールのイスの老朽化に伴い、イスのリニューアルを行いました。
階段教室の席数は、300席。式典などの大規模な催しは同キャンパス内のFITホールで行われており、こちらの階段教室では主にオリエンテーションやガイダンスなどが開催されています。300席という席数は、小~中規模のイベントを行う空間として学内でも利便性が高く、改修時にはこの席数を維持しながら、より快適な空間への進化が課題となりました。
背テーブル付きのイスはバリアフリーにもこだわった広々設計
インテリアコーディネーターによる、落ち着いたグレーの張地と明るい木のコンビネーションは、ノーブルな空間の設えとスマートにマッチしています。
階段教室で開催されるイベントは、聴講者がメモを取ったりノートパソコンを持参したりすることも多いため、入替前の肘メモ台付タイプのイスから、収納ボックス付の背テーブルタイプへの導入が決定しました。(最前列のみ肘メモ台付タイプを設置)
また、隣席との間隔にゆとりのあった入替前の小振りなイスから、イスの幅は最大間口600ミリメートルへ変更。劇場・ホールや講堂の客席と同タイプのイスでありながら、一般的なサイズよりも広くゆったりとした掛け心地が特徴です。
座の形には、着席者の膝の裏にあたる部分が、臀部側に比べて薄くなった設計を施しました。これは「スペーシア」と銘打った、コトブキシーティングが提唱するバリアフリー設計のひとつです。足元のスペースが広くなるだけでなく、離着席時に欠かせない「足を引く」動作をスムーズに行いやすく、老若男女誰もが立ち座りのしやすい席を実現しています。
また、この足の引きやすさは、上体を前傾する筆記姿勢を取りやすくするため、筆記時における背テーブルとの相性も抜群です。
新たに生まれ変わった階段教室は、学生たちのキャンパスライフを支える空間として、更なる活用が期待されています。