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劇場型の授業を可能にする新しい講義空間、レクチャーシアター
英国王立研究所の「クリスマスレクチャー」をモデルに設計・後編

コラム / 2018.5.8

東工大レクチャーシアターのモデルとなった、英国王立科学研修所のクリスマスレクチャー

東工大レクチャーシアターと、そこで行う授業のモデルとなったのは、英国王立研究所が実施している「クリスマスレクチャー」でした。

英国王立研究所のクリスマスレクチャー(2011年開催の様子)
©Paul Wilkinson and The Royal Institution

1856年に描かれた英国王立研究所のクリスマスレクチャーの様子。
講師はマイケル・ファラデー氏
©Paul Wilkinson and The Royal Institution

クリスマスレクチャーとは、毎年クリスマスの時期に英国ロンドンで開催される、青少年向けの科学実験講座です。
英国王立研究所では、1800年頃から大人を対象とし午後の講義コース(Afternoon Lecture Courses)を開催し、一部の参加者は、子供を連れて参加することもあったようです。

それから時が過ぎること四半世紀。1825年に、クリスマスの休暇を利用して青少年向けの講義を開くアイディアがもたらされました。これが、クリスマスレクチャーの始まりとなります。

1826年の第1回目の講義以来、190回以上に渡って続いているクリスマスレクチャーの講師は、科学の世界でも第一線で活躍する著名な研究者たちです。イギリスの化学者であり、電磁気学や電気化学の分野での貢献で有名なマイケル・ファラデー氏も、度々講演を行ったことで知られています。実験やデモンストレーションを通して子供たちの目の前で自然科学の不思議や魅力を披露し、若い好奇心を刺激してきました。

1925年のクリスマスレクチャー「Old trades and new knowledge」 講師は、ウィリアム・ヘンリー・ブラッグ氏
©Paul Wilkinson and The Royal Institution

東京工業大学の職員は、クリスマスレクチャーを参考にした講義を東工大レクチャーシアターで開催するべく、イギリスに渡って視察。講義のテクニックだけでなく、演台スペースを取り囲んだ急勾配のすり鉢状の座席配置など、居室空間の設計にも大きな影響を受けています。

東工大レクチャーシアターの設計に大きな影響を与えた、クリスマスレクチャーも開催される英国王立研究所のシアター

©Paul Wilkinson and The Royal Institution

東工大レクチャーシアターで開催される、「クリスマスレクチャー」や高校生向け「魔法教室」

日本でも1990年から毎年夏に開催されてきた、クリスマスレクチャー。その会場として、東工大レクチャーシアターに白羽の矢が立たったのは2015年。以来3年連続で、開催されています。

ほかにも、高校生向けに「魔法教室」と題した講義を行うなど、東京工業大学の学生だけでなく、学外の若い世代にも広く開かれた空間です。

次から次へと受講者を引きつける実験、実演、ビデオ映像などの演出手法で、クリスマスレクチャーとレクチャーシアターの狙いである、双方向コミュニケーションから成る劇場型の授業を展開。

その魅力を、余すことなく伝える「東工大レクチャーシアター」は、これからの学習空間のモデルとして、国内の大学・研究施設を牽引することが期待されています。

2015年に東工大レクチャーシアターで初めて行われたクリスマスレクチャー、日本での公演は第25回目

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