由利本荘総合防災公園ナイスアリーナ
メインアリーナ

2019.07.23
スポーツ・エンタテインメント施設ドーム・アリーナ・体育館(屋内)

施設説明

秋田県最大級の施設規模、由利本荘市総合防災公園ナイスアリーナ

2018年10月、秋田県南西部の由利本荘市に、県内最大級の施設規模を持つ「由利本荘総合防災公園ナイスアリーナ」がオープンしました。施設には、二つのアリーナ、柔道場、剣道場、テニスやフットサルが楽しめる屋根付きグラウンドなどが揃っており、中でもメインアリーナは、バスケットコート4面分と東北最大級の広さを誇ります。

災害時には、約3,000人を収容する避難所スペースとしての活用も計画されており、発災後3日間避難所として運用が可能な自家発電設備を持っているほか、防災備品や食料などの備蓄倉庫も装備。広域避難所となる多目的広場の整備などの外構工事は現在も進められており、2020年3月には完了予定です。

最大5,000人の観客を収容できるメインアリーナ

施設の計画当初から、プロスポーツ試合の誘致や、音楽ライブなどをはじめとしたエンターテインメントイベントの開催が見込まれていたメインアリーナでは、場内が一体になれる観客席づくりが、重要な課題として計画されました。特に1階のアリーナフロアは、観客席を設けず全面を競技エリアとして使用する場合もあるため、必要に応じて柔軟に設営できる観客席をつくる必要がありました。そこで導入されたのが、コトブキシーティングの移動観覧席です。

移動観覧席は、展開・収納ができる観客席です。階段状に構成されているため、1階席から2階席へと観客席が一続きになり、会場の一体感を生み出すことができます。移動観覧席にも様々なタイプがありますが、ナイスアリーナには、アリーナフロアの壁面に収納できる手動操作タイプが選ばれました。内装の基調色に揃え、カラーは黒で統一。イベント時に照明を消して暗くなった際に、暗闇に溶け込むかのような演出性も期待できます。

観客席は、一体感だけでなく、快適性も実現しています。長時間の観戦・鑑賞でも座り疲れが少ないよう、1階席の移動観覧席にはクッションが付いたイスを搭載し、2階の固定席には柔らかな成形が特徴であるブローモールディングのシートを採用。全ての席にカップホルダーを設置したのは、公共の体育館では先進的な取り組みです。

移動観覧席800席、2階の固定席2,269席、さらにスタッキングチェアを配置すれば、最大5,000席の客席をつくり出せます。

試合やイベントをよりエキサイティングに演出する、センタービジョン

よりエキサイティングな試合・イベント演出のために、メインアリーナにはLEDビジョンが導入されています。

昨今の日本のアリーナスポーツでは、映像演出は試合を盛り上げるエッセンスとしてビジョン設備が大きな注目を集めている一方、ビジョンがなかったりプロジェクターで代用したりするアリーナも全国には多く存在しており、ナイスアリーナでは最先端の設備が選ばれたと言えるでしょう。プロスポーツの本場・アメリカでNo.1のビジョンメーカーであるダクトロニクス社製です。

ビジョンは、アリーナの中央天井部に吊り下げられており、試合の戦況や選手情報などを観客に向かって発信します。通常は天井に近い位置に設置されていますが、イベントに合わせて高さの変更が可能。試合の時には、観客が観戦する目線に合わせ高さまで下ろして活用することができます。LEDのため発色が良く、離れた席からでも見やすい点も、好評価を得ています。

東北のスポーツの機運を高める施設として、大きな期待が寄せられています。

居室データ

所在地
015-0013 秋田県由利本荘市石脇字田尻野18 地図
施主
由利本荘市
設計
梓・アルファ設計共同企業体
オープン
2018年10月
席数
3,069
※移動観覧席と固定席の合計
関連リンク
  • 由利本荘総合防災公園ナイスアリーナ webサイト