しこちゅ~ホール(四国中央市市民文化ホール)
大ホール ~おりがみ~

2020.02.12
劇場・コンサートホール

施設説明

「紙のまち」にふさわしい折り目の空間を表現した、大ホール ~おりがみ~

しこちゅ~ホール(四国中央市市民文化ホール)には二つのホールが備わっており、1,007席を有する大ホールの愛称は「おりがみ」です。ホールの建築は、紙製品出荷額全国1位の紙のまちとして知られる四国中央市らしさを全面に出した、「紙」がモチーフに選ばれました。音響反射板から2階席の壁や天井まで和紙が貼られ、空間全体を温かく包み込むような雰囲気を生み出しています。

音響反射板を設置すればクラシックコンサートのステージに、音響反射板を収納すれば緞帳のあるプロセニアム形式の舞台に早変わりします。本格的な音響設備を持ちながら、ジャンルを問わずさまざまな演目で利用できる多目的ホールです。

折り目の内装と対照的な、アールを描いた客席

舞台上の音響反射板から続く折り目のある直線的な内装とのコントラストを描き出しているのが、ステージを取り囲むように円弧状に並んだ客席のイスです。ナチュラルカラーの木部が引き立つ、チャコールグレーとブラックの2種類の張地を、客席全体にランダムに散りばめました。背もたれのクッションを包んだ張地にはキルティングを入れて、アクセントを設定。ブラックカラーのスチール製脚部とも馴染みが良く、客席全体に統一感を持たせています。

クッションのついた背板も、客席の配置と合わせたような緩やかなカーブが特徴です。この三次元曲面の成形は、着席者の背骨に沿うようにフィット。また真っ直ぐな背板に比べて、後ろの席に座った人の足元にゆとりが生まれます。座を構成するウレタンフォームのクッションの下には、着席時の体重を分散させる波形スプリングを内蔵しており、長時間に及ぶ鑑賞でも快適な座り心地を実現します。

1階席の後ろ2列は、背倒れ席。簡単な動作で背もたれを倒すことができ、その上に音響や照明の操作卓を置くことができます。この2列を含め、1階席には多くの席に移動席機構ユニットが備わっており、イベントによって客席数を削減することも可能です。

施設概要:しこちゅ~ホール(四国中央市市民文化ホール)

合併前の旧川之江市、旧伊予三島市の市民会館を統合した新たな文化施設です。建設の前から、四国の真ん中という立地を生かし、四国全域の文化・交流の拠点として市の活性化に寄与すると大きな期待が寄せられていました。大地震など災害時の避難場所としての活用も含め建設計画が進められ、2019年8月に開館を果たしました。

居室データ

所在地
799-0113 愛媛県四国中央市妻鳥町1830-1 地図
施主
四国中央市
設計
株式会社あい設計
オープン
2019年8月
席数
1,003
関連リンク
  • しこちゅ~ホール(四国中央市市民文化ホール) webサイト