えがお健康スタジアム(熊本県民総合運動公園陸上競技場)
(リニューアル)

2019.09.05
スポーツ・エンタテインメント施設スタジアム・競技場(屋外)
バックスタンド(改修後)
バックスタンド(改修前)
メインスタンド(改修後)
メインスタンド(改修前)
バックスタンド(改修後)
バックスタンド(改修前)
メインスタンド(改修後)
メインスタンド(改修前)

施設説明

収容人数3万人、熊本県内最大の多目的競技場「えがお健康スタジアム」

1998年3月、熊本県民総合運動公園陸上競技場としてオープンした、えがお健康スタジアム。開場以来、くまもと未来国体、ひのくに新世紀総体、2011ねんりんピック熊本開会式などスポーツイベントや、アーティストのコンサート・ライヴが開催され、県内外の多くの人々に親しまれて来ました。

「えがお健康スタジアム」は、2017年にネーミングライツによって決まった愛称です。同年から、ラグビーワールドカップの開催を踏まえて、施設整備を目的とした大規模な改修工事もスタートしました。照度アップのためのLED照明の設置、トイレの改修や、空調設備の整備など、観客が快適に過ごせる空間づくりのためのリニューアル。そして客席も、メインスタンドとバックスタンドのイスをグレードアップしました。

ツーピースタイプのイスにリニューアルしたメインスタンド

これまでの観客席は、メインスタンドの中央には背座が一体となったワンピースタイプが、その両側には背もたれのない座だけのベンチタイプが並んでいました。今回はその全ての席を、長時間の観戦でも快適な座り心地を目指して、座が跳ね上がるツーピースタイプのイスへとリニューアル。状態の良かった脚部はそのまま生かし、イスの上台のみを新しく付け替える方法で、工期もコストも抑えた改修工事を実現しました。

1席あたりの間口は、リニューアル前の席と比べて大きな差はありませんが、背もたれ・座面の奥行が広くなったためゆったりと座ることができます。特に着席者の背中を包むような3次元形状の背もたれは、コート内を走り回る展開の早いラグビー試合を観戦するのに適しています。

空席時は座が跳ね上がるため、誰も座っていない時のイスの奥行寸法は以前より65ミリメートルも縮小することができ、通路をスムーズに通り抜けできるようになりました。横1列あたりの掛け人数の多いスタジアムでは、大きな改善点と言えるでしょう。飲食物や荷物を抱えた状態でも楽に通行でき、また座席に着いた時には、臀部をイスの座に引っ掛けるようにして手を使わずに座ることもできます。

VIP席やハイグレード席もグレードアップ

メインスタンド中央のVIP席の前には、ハイグレード席を新たに設けました。

ハイグレード席のイスは、メインスタンドの他の席と同じイスに両肘掛を付けたタイプ。1席あたり510ミリメートルと、しっかりとしたパーソナルスペースを確保できます。

VIP席は、丸みを帯びた形状から角ばった形状に変えることで、着席時に身体が触れる面積を増やし、楽に座れるようになりました。空席時のイス奥行は30ミリメートルほどコンパクトになっており、通路も広々。こちらも、脚部を生かしたリニューアルです。

バックスタンドは背無しから背付きのイスに

既存のバックスタンドは、ほぼ全席が背もたれのないタイプでした。長ベンチタイプではなく1席ずつのパーソナルスペースがはっきりした個席タイプでしたが、長時間の観戦では身体の支えがなく疲労感がたまる点が課題として挙げられていました。

リニューアル後は、全席が背もたれまたは腰当てのあるワンピースタイプに変更。新規製作とメインスタンドからの移設で賄いました。


えがお健康スタジアムをホームスタジアムとする地元のサッカーチーム「ロアッソ熊本」のチームカラーである赤一色のメインスタンドと、「KUMAMOTO」の文字が鮮やかに浮かぶバックスタンド。

これからも沢山の人に感動を与えてくれるスタジアムで有り続けてくれるでしょう。

居室データ

所在地
861-8012 熊本県熊本市東区平山町2776 地図
施主
熊本県
設計
日建設計
リニューアル
2019年8月
席数
30,070
オープン
1998年3月
関連リンク
  • えがお健康スタジアム webサイト