2017年8月1日、2020年に開催される東京五輪施設用地の整備に伴い、100メートルほど南に移した三代目日本青年館がグランドオープンしました。
ホールの建設計画当初、イスは二代目の日本青年館から移設することも検討されていました。しかし、イス1席分の間口や通り抜け等の課題があったことから、新しいイスの導入が決定。そして幾度もの検討を重ね、新しいホールに相応しい、オリジナルのイスを創り上げたのです。
1席分の間口寸法は、5センチメートル広げて50センチメートルへ。わずか数センチの差ですが、窮屈さが軽減され、座った際に隣の人と肩が触れにくくなりました。
通り抜けのしづらかった動線を改善したのは、着席者の膝裏にあたる座の先端を薄くした「スペーシア」です。着席者が座ったまま脚を座の下に引き込むことができるため、座ったままでも横通路の通行を妨げません。通り抜けたい観客はスムーズに通行ができ、着席した観客も「1度立ち上がって通す」という動作が発生しないため、両者のストレスを軽減しています。