カプセルホテルを新事業としてスタート!ホテル独自にカスタマイズしたカプセルベッドで集客に貢献

2019.07.25
事例特集

今やインバウンド効果を後押しに大旋風を巻き起こしている、カプセルホテル。訪日外国人客数は右肩上がりで増加しており、それに比例するように、宿泊施設数も増加しています。その中でも人気が高いのが、カプセルホテル。プライベートな空間に安く手軽に宿泊できるとあって、外国人観光客はもちろん、「モノ消費からコト消費」を重視する若年層からも好評です。その人気の高さから、カプセルホテル事業=大きなビジネスチャンスと考えた企業が、続々とカプセルホテル事業に新規参入しています。たくさんあるカプセルホテルから「選ばれるカプセルホテル」になるための工夫も様々。今回は、新たにカプセルホテルの経営をスタートするにあたって、カスタマイズしたカプセルベッドを導入した全国のホテルをご紹介します。

01外国人客の宿泊を想定し、スーツケースも置ける鍵付き収納庫を併設

MyCUBE by MYSTAYS 浅草蔵前

都営浅草線蔵前駅から徒歩1分の好立地にある、MyCUBE by MYSTAYS 浅草蔵前。全国でビジネスホテルを展開する株式会社マイステイズ・ホテル・マネジメントが、「新しい宿泊のかたち」を提示するブランドとしてオープンさせたカプセルホテルです。

通常、カプセルベッドは上下の縦2段にベッドが並びますが、このホテルは外国人観光客で賑わう浅草から近く大きな荷物を持った旅行客が多く訪れることを想定し、下段を鍵付き収納庫としてカスタマイズ。館内のロッカールームスペースを省くことができ、フロア全体のスペース有効活用にも貢献しています。「カプセルベッドが並ぶ部屋とロッカールームを行き来する足音が気になる」という憂慮も解決。静かな環境で眠れることはもちろん、すぐに手が届く位置にすべての荷物を置ける安心感も、宿泊客から好評を得ています。下段を収納庫にしたぶん、上段のベッドスペースの高さを広く取りました。ベッドの床から天井までが、約1メートル50センチあり、やや頭をかがめる必要はあるものの、ベッドで立ち上がることができ、着替えも簡単に行えます。

カプセルホテルは建物3?9階にあり、そのうち4フロアは女性専用。安心・安全にひとり旅をしたい女性からも人気です。

02木目調のカプセルベッドで、和モダンなカプセルホテルを完成

キャビン&カプセルホテル
J-SHIP大阪難波

JR難波駅から徒歩1分という大阪中心部に位置する、キャビン&カプセルホテル J-SHIP大阪難波。ホテルを運営するのは、主に一般住宅・ビル・マンションのトータルリフォームを行う株式会社オンテックスです。同社の中核事業展開として位置づけられた「環境関連事業」と「健康・福祉関連事業」に係わる戦略事業として、ホテル事業部がスタートし、2017年からホテル運営に乗り出しました。カプセルホテルは、J-SHIP大阪難波が記念すべき1号店です。

ホテルの特長は、リフォーム会社自らが本社ビルの一部をコンバージョンしたゆえの、和モダンなインテリア。エントランス部は日本の伝統的な木工技術を用いて飾り、ラウンジ前には砂庭式枯山水を設けるなど、その装いは単なる簡易宿泊に留まりません。

カプセルベッドも、これらの内装空間に合うデザインにカスタマイズを行いました。内装パネルは、優しく温かな白木目調。外装パネルは、J-SHIP大阪難波のオリジナルデザインとして木目調のデザインです。カプセルベッドの入り口のロールスクリーンも、木目とマッチするよう、カラーを変更しました。フロアへの出入り口が近い角のカプセルベッドは特別価格で提供するなど、J-SHIP大阪難波ならではの取り組みも好評です。

03シルバーのパネルと柱×ブラックの梯子と手摺で近未来空間を演出

HEARTSカプセルホテル&スパ

2018年12月にオープンした福岡市博多のバスターミナルに、カプセルホテルや飲食、スパが一体となった「HEARTSカプセルホテル&スパ」がオープンしました。コンセプトは、「和の要素と、現代のテクノロジーを掛け合わせて、新しいけどどこか懐かしさを感じる、‘次世代のツーリズム’の追求」そして「訪日外国人に‘日本らしさ’を感じてもらう事、日本人旅行者や地元の人々が‘新しい’と思える事」。バスターミナルの運営を手掛ける、旅行業に関する事業に特化した株式会社HEARTSによる開業です。

導入したカプセルベッドは、もともと表面を磨き上げたアルマイト仕上げの外装が特徴的でしたが、ホテルのためにカスタマイズを行いました。シルバーのパネル・柱を用い、ベッドの側面には白木の化粧壁を設置。規格品は上段への出入りにシルバーのステップを備えていますが、これを黒い梯子と手摺りの組み合わせへ変更。ベッドの下部には、ブルーのカーペットが敷かれた床面を照らすライナー照明もあります。これらの特別なデザインが、打ちっぱなしのコンクリート壁とマッチし、フロア全体が近未来的な雰囲気を醸し出しています。内装はヘッドボードを黒、パネル部分を白色に統一することによって、実際の広さよりも奥行を感じさせるカプセルベッド空間を創り上げました。
併設するスパ「博多こころ温泉」でビジネス・観光で疲れた身体を癒し、カプセルベッドでぐっすりと眠りにつくプランで、手軽な旅をスタートできます。

04長期滞在にも快適なワイドサイズ、照明は光の組み合わせで宿泊者好みに

THE LODGE MOIWA 834

2014年12月、北海道のニセコモイワスキー場の麓に、長期滞在型カプセルホテル「THE LODGE MOIWA 834」が誕生しました。ホテルは、「1日中ゲレンデで過ごした後、仲間と共にラウンジで語らい、夜は早く寝て翌日のアクティビティーに備える」というスタイルにぴったり。広々とした共有ラウンジスペースはソファや大きなテーブルを備え、ベッドスペースはカプセルベッドでじっくり休息することに特化されたつくりです。ゲレンデにカプセルホテルという意外性で、オープン当初から大きな注目を集めています。

海外からも多くのスキーヤーが集まることから、カプセルベッドはベッド空間が広いワイドタイプを選定。ワイドタイプは、レギュラータイプと就寝スペースの大きさは変わらないものの、大きな棚を備えているぶん空間全体が広く設定されており、閉塞感が軽減されます。ベッドは上下段に設置されたタイプと、下段のベッドを鍵付き収納庫にカスタマイズしたタイプがあります。いずれのベッドも、ベッド内にコンセント・ハンガーラック・パスワード付き金庫などの長期滞在者に便利なアクセサリーを完備。

最大の特長は、LEDライトで室内の色を自由に変えられること。毎晩続くカプセルベッドの生活が単調にならないようというユニークなアイディアです。その日の気分で三色のライトを組み合わせることによって、室内は最大7色に変化します。

※この記事は、過去に掲載した納入事例記事をテーマごとにご紹介しています。

カプセルベッドホテル

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