南長野運動公園総合球技場の歴史は、2002年に遡ります。1998年の長野冬季オリンピックのメイン会場「長野オリンピックスタジアム」を含む南長野運動公園内の施設として、誕生しました。当時の収容人数は約6,600人と小規模なサッカー場でしたが、ホームチームであるAC長野パルセイロのJ1参入目標を視野に、施設の全面改築を実施。2015年3月にJ1基準を満たす約1万5,400人を収容可能な施設へと生まれ変わりました。こけら落としとして開催された、サッカーJ3・AC長野パルセイロのホーム開幕戦の来場者数は8,681人と改築前の収容人数を大幅に上回りました。地域の人々からも、街の更なる活性化へ先陣を切ると大きな期待が寄せられています。
リニューアルに際して、観覧席の充実は欠かせない課題でした。そこで、これまでベンチ席だった観客席は、背もたれとカップホルダー付きのイス席へと全席リニューアルを図りました。また、これまではなかった2階席の設置に加え、メインスタンド、バックスタンド、南北のサイドスタンドには屋根を設けました。
メインスタンドで目を引くのは、ハイバックタイプのシート。今回、南長野運動公園総合球技場のために新たに開発したイスです。
従来製品より約15センチほど背が高く、着席者はゆったりと上体を預けることができます。シートのカラーは、ブルーとホワイトの2色。2階スタンド席に「NAGANO」と文字を刻んでいます。
東西スタンドのコーナーのマルチボックス席には、座が開閉する肘掛け付きのツーピースタイプのイスが並びました。ボックス席は、グループ観戦にも適しています。さらに、このマルチボックス席の下のスペースは、テラスデッキ席。イスの設置は無く、最大4人まで入ることができる1テラス単位で販売されています。
VIP席は、赤い色が鮮やかな、ツーピースのシートが並んでいます。シャープでスタイリッシュなデザインながら、座り心地は厚みのあるスタンド席にも劣りません。カップホルダーは、肘掛けに備えつけました。