「劇場のようなライブ感あふれる講義室」レクチャーシアター学生が体験・体感した新しい学びの空間

2018.10.09
インタビュー

明治大学の「コンサルティング実践」講義を受講している学生によるレポート。「学生が考える理想的な講義」と「レクチャーシアターについて」を考えました。レクチャーシアターとは、大講義室やアクティブラーニング教室を進化させた、新しい学びの空間。インタラクティブなコミュニケーションを創出する「劇場のようなライブ感あふれる講義室」を目指します。今回は、普段の講義と理想の講義についての話や、コトブキシーティングのショールームに設置されたレクチャーシアターを、現役の大学生に体験してもらい、その感想を伺いました。

レクチャーシアターとは、大講義室やアクティブラーニング教室を進化させた、新しい学びの空間です。インタラクティブなコミュニケーションを創出する「劇場のようなライブ感あふれる講義室」を目指します。
今回は、明治大学の「コンサルティング実践」講義を受講している学生が、「学生が考える理想的な講義」と「レクチャーシアターについて」を考えました。現役の大学生同士で、普段の講義と理想の講義についての話や、コトブキシーティングのショールームに設置されたレクチャーシアターを体験した感想を、ディスカッションしました。

「先生が一方的に話すだけの講義では物足りません」

学生A
普段の講義について、思っていることはありますか?
学生B
先生が発信したものを私たちが受け取るという講義スタイルが多いです。興味のある講義は楽しめますが、関心が薄い講義が一方通行のスタイルだと苦痛に感じてしまいますね。もっと先生からの問いかけやディスカッションがあると良いのに。
学生C
私が参加している講義も、受け身型が多いです。先生が学生に質問を投げかける時も一問一答形式なので、単語を答えるだけで終わってしまい、深い議論に発展することはありません。
学生A
そうですね。私も、レジュメに書いてあることしか話さない先生だと、不満を感じてしまいます。
学生C
レジュメに全部書いてあるって分かった瞬間、聞く必要がないなと集中力が無くなりますよね。
学生B
そういう講義って先生たちの自己満足で終わっているように感じます。
学生C
それ、とても分かります。レジュメ以上の講義内容がある時でも、説明がまとまっていないことがあって、ノートをとるのに困っちゃう。

 

学生A
先生は、そんな学生を気にする様子はない?
学生B
あまりないですね。講義の進め方はどうかと尋ねてくれる先生もいますが、「分かりづらい」とは言えないですね。周りの目も気になりますし。
学生A
分からないことがあっても、講義中に自分から質問することはない?
学生C
はい。大学の講義って、そういう空気ではないんです。早く帰りたい人もいるだろうと思うと、空気を乱すのが恐いです。真面目だと遠巻にして見られるし、「意識高い」って扱いをされるのも抵抗があるし……と思ってしまいます。

 

「色々な人とのコミュニケーションがあることで、意欲的に講義へ参加するようになりました」

学生A
積極的に参加したくなるのは、どのような講義ですか?
学生B
私がいま実際に受講している講義では、講義中に何問か課題が与えられて、周りの人たちと話し合う時間があり、最後に先生が解説をしてくれます。もともとこの教科にはそれほど興味がなかったのですが、色々な人とのディスカッションがあることで、意欲的に参加できるようになりました。他の学生たちからも人気の講義の一つです。
学生C
私もそういった別の講義を受けています。すごく楽しいです。
学生B
ほかの講義と比べると、先生との距離感が圧倒的に近いんですよね。和気あいあいとした講義で、誰でも発言しやすい雰囲気です。先生自ら私たちに近づいて質問してくれるので、みんなしっかり考えて答えようとしています。
学生A
学生が参加意識を感じられる、ということが重要なんですね。

「教室のデザインも大事だと分かりました」

学生A
先生と学生、そして学生同士のコミュニケーションを創出することを目指した講義室として「レクチャーシアター」という形式があります。学生の参加意識の促進に通じるところもありますが、実際に体験していかがでしたか。
学生B
誰かが発言している時に、少し顔を向けるだけで発言者や他の学生の表情が見えるので、講義の雰囲気がつかみやすかったですね。
学生C
先生を囲むような席の配置になっているので、他の人の顔もよく見えて、自分も講義に参加しているという感覚が増しました。
学生B
私は前に立ってプレゼンテーションもしたのですが、プレゼンターとして聞き手全員の顔が見渡せ、目もしっかり合ったので、話していて楽しかったです。とても興奮しました。
学生C
確かに、前に立つとみんなとアイコンタクトがしやすかったです。
そういえば、以前、講義中に先生の説明がチンプンカンプンだったことがあって困った顔をしていたら、先生がそれに気づいて、分かりやすく説明し直してくれたことがありました。レクチャーシアターなら前にいる先生から学生がよく見えるので、そういうことも増えるかもしれませんね。
それに、イスが良かったですね。普段の教室はお尻が痛くなっちゃうので、100分の講義を受けるのは辛いです。
学生B
あと、照明も良かった。集中しやすい明るさでした。スクリーンに投影したスライドが見える暗さにもかかわらず、暗すぎない。普段はあまり意識していないけれど、こういった些細なことも集中力に影響しているんだなと感じました。また、席に勾配があったので前に座っている人の頭もあまり気にならず、先生やスライドが見やすかったです。
学生C
イスも空間もスタイリッシュだったのでテンションが上がって、自然とやる気が出ました(笑)。単純ですが、色やデザインも大切なんだなっていうことがよく分かりました。普段の教室は、後ろの方の席からは先生の顔も黒板も良く見えないので、早めに教室へ行って、前の席を確保しないといけない。

 

学生A
レクチャーシアターは、どの席からも先生や黒板が見やすくコミュニケーションが活発になることに加えて、集中力やモチベーションも上がる環境ということですね。
学生B
コミュニケーションについては、先生の講義の進め方に対する意識によるところも大きいでしょうけどね。ただ、私は今日前に立ってプレゼンテーションをして、すごくやりやすかったし、気持ちも盛り上がりました。教室のつくりがきっかけで、先生たちの講義スタイルにも変化が起こる可能性はあるのではないでしょうか。それを期待したいです。
学生A
今日はどうもありがとうございました。

※本記事は、明治大学の「コンサルティング実践」講義を受講している学生が「学生が考える理想的な講義」と「レクチャーシアターについて」を考え、学生自身がまとめまた内容です。周囲の学生へのインタビューやレクチャーシアターを体験したアンケート結果を元にしています。
※本ディスカッションは、2018年7月に行われました。

講義机イス レクチャーシアター

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