海の森水上競技場

2019.08.01
スポーツ・エンタテインメント施設スタジアム・競技場(屋外)
メインスタンド
サブスタンド
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サブスタンド

施設説明

ボートやカヌー競技を行う、海の森水上競技場

海の森水上競技場は、東京都江東区青海の「海の森公園」内の埋め立て地に新設された、ボートやカヌー競技を行う競技場です。2019年5月に竣工し、6月16日には竣工後の最初の式典「完成記念レガッタ」が執り行われました。

競技コースを挟んで両側に各種設備が整っており、北側には常設の観客席のあるグランドスタンド棟、フィニッシュタワー、艇庫棟が海に向かって建っています。グランドスタンド棟には観客席の他に、会議室やラウンジ、艇庫棟には休憩室や倉庫、艇庫、トレーニングセンターを完備。レース時のゴールの計測は、フィニッシュタワーで行います。

一般席の他に、車イス席・優先席を完備

グランドスタンド棟にある常設の観客席は、屋根のあるメインスタンドと屋根のないサブスタンドに分かれています。メインスタンドに838席、サブスタンドに1,098席、合わせて1,936席のイスを納入しました。どちらの席も階段状になっていて、競技観戦時にも前の席の人の座高に左右されません。また、通路に手すりを設け、昇り降りしやすいよう工夫されています。

全ての人々にアクセシブルな施設を目指し、一般席の他に、車イス席を最前列と最後列に、優先席を最前列に作りました。車イス席は、同伴者も一緒に観戦できるよう、車イスを停めるスペースの横に一般席と同じイスを設置しました。優先席は乳幼児連れや障がい者が安心して観戦できるよう、一般席よりも間口を広く設けています。また、目が不自由な人でも施設を使用しやすいよう、床には点字ブロックを整備。他にも、国際大会などで外国人が観戦することを考慮し、一席ずつの間隔を少し広めに設けました。

車イス席・優先席はカップホルダー付きで、飲み物を床に置く必要がありません。

屋内外の多くの競技場やスタジアムで選ばれているロングセラー商品、BLM-1500

納入したイス、BLM-1500は、屋内外のスタジアムやアリーナでよく採用される、コトブキシーティングのロングセラー商品。座と背が繋がっているワンピースタイプで、丸みを帯びたデザインが特徴です。コンパクトながら、背もたれが座り姿勢にフィットし身体を支えます。座席は一席ずつが独立しているタイプで、観戦時の隣席の振動も気になりません。また、座面に小さな穴を開け、雨の日でも雨水が溜まらず足元へ流れるよう、工夫しました。

イスの色は、海と空の色にマッチするよう青で揃えています。

設置場所に合わせて、脚部の形状は2タイプ。階段の段差のある部分に取り付ける蹴上タイプと、床に水平に取り付ける水平タイプを設置しました。

イスの素材には、色落ち・褐色しにくく、雨・潮風・紫外線に強い高濃度のポリエチレンを使用。低温時の衝撃にも強く、真冬でも安心です。また、水はけがよく、飲み物がこぼれても簡単にふき取れます。そして強度を確保するため、空気を吹き込み成形する「ブロー成形」を採用しました。ダブルシェルと呼ばれる中空構造で、強度がありながら適度なクッション性を持ち、快適な座り心地を実現しています。

国際大会後には、ボートやカヌーの競技場だけでなく育成・強化の拠点としての多目的な利用も予定されています。

居室データ

所在地
135-0064 東京都江東区青海三丁目地先 地図
施主
東京都
竣工
2019年5月
席数
1,936
基本設計
パシフィックコンサルタンツ株式会社
設計施工
東洋建設・大末建設建築工事建設共同企業体