多摩エリアの一大スポーツ拠点、そして大規模イベント会場としてオープンした「武蔵野の森総合スポーツプラザ」
最大約10,000人以上を収容できる「武蔵野の森総合スポーツプラザ」は、多摩エリアの一大スポーツ拠点として、2017年11月にオープンしました。総面積は30,000㎡以上。隣接する味の素スタジアム・西競技場との一体運営も可能で、国際大会などの大型スポーツイベントをはじめ、コンサートやライブなどのエンターテインメントや大規模な展示会も開催できる施設です。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは、バドミントン、近代五種のフェンシング、車いすバスケットボールの競技会場になっており、世界各国の選手や来場者で賑わうことが予想されます。
国際大会から個人利用まで、「する」「観る」楽しさを味わえる
施設は、メインアリーナ棟と、サブアリーナ棟から成ります。
メインアリーナ棟にあるメインアリーナは、バスケットボールコート4面分の広さ。大型映像装置や照明装置も充実しており「観るスポーツ施設」そして「エンターテインメント施設」としての設備が備えられています。
サブアリーナ棟には、サブアリーナとプールのほか、個人でも利用しやすいトレーニングルームやフィットネススタジオなどを備えています。サブアリーナは、バスケットボール・バレーボール・バドミントンはもちろんのこと、壁面に収納されている可動畳を展開すれば、4面の武道場としても利用できます。プールは、日本水泳連盟公認の50mプールですが、可動壁を動かせば25mプールにも変化します。水深も変更できるため、一般利用から大会まで、あらゆる利用が可能です。
メインアリーナのアリーナ面は移動観覧席でフレキシブルに対応
メインアリーナは、フロアフローリング以外は黒とグレーを基調とした、スタイリッシュな空間です。
客席は、アリーナ面の移動観覧席を含めた3層です。
1層目は、アリーナ面に展開する全体移動式の移動観覧席です。普段は倉庫に収納しており、利用時に移動させて階段状の客席をつくり上げます。1ブロック80席の移動観覧席は、本体の下に空気を送りこんで床面から浮かせて運ぶ、エアー浮上タイプ。キャスターの付いた台車に載せて運ぶタイプよりも軽い力で動かせるため、全18ブロックの移動も短時間で行えます。
客席のレイアウトは、イベントの形態に応じていくつかの配置パターンを選ぶことができます。移動観覧席に搭載するイスには、背も座も大きなVISIONを採用しました。離席時に座が自動で跳ね上がって収納されるため、座が固定式のイスに比べ前の席との間の通路を広く確保できます。背と座のカーブは、着座時の身体にしっかりフィット。内部に空気層のできるブロー成形のため、クッション性があり座りやすいイスです。
2層目の客席はアリーナ長手方向の両サイドに、3層目の客席はアリーナをぐるりと一周囲むように、固定式のスタジアムシートが配置されています。いずれも、長手方向の客席は緩やかなアーチを描いており、フロア面のフローリングの印象と相まってスタイリッシュな空間に柔らかさを加えています。イスは背座一体成型のタイプ。身体がスポッと納まるような座り心地は、長時間の着座でも快適です。
見やすく快適な客席づくりにこだわったメインアリーナ
全ての席に共通しているのは、「着席時の個人スペースの広さ」と「見やすさ」。
1人分の間口寸法は480~500ミリメートルと、スポーツ施設のなかでは広めの設定です。また、前後ピッチは900~920ミリメートルとゆとりのある寸法のため、隣席を気にして縮こまったり、人を通す度に立ち上がったりする必要がなく、集中して観戦することができます。
見やすさのポイントになっているのは、大きく設定された各列の段差。移動観覧席では250ミリメートル、固定席では300ミリメートル以上の大きな段差を設けているため、前列に座った人の頭部を避けながら視界を確保するストレスが少なくなりました。どの席からもしっかりとアリーナ面を見ることができるため、応援にも熱が入り、会場全体の一体感を生み出しています。
Tokyo2020アクセシビリティ・ガイドラインを踏まえたバリアフリー設計となっている、武蔵野の森総合スポーツプラザ。メインアリーナ・サブアリーナ・プール、全ての客席内に車イスをはじめとしたさまざまな人が利用しやすい座席が設けられています。
オリンピック後も、恒久施設として長い利用が想定される武蔵野の森総合スポーツプラザ。プロから一般市民まで、多くの人が楽しめるスポーツ拠点として期待が寄せられています。