千葉工業大学 新習志野キャンパス 1号館
1101講義室(リニューアル)

2019.03.05
学校教室

施設説明

千葉工業大学 新習志野キャンパスを象徴する校舎、1号館

1・2年生が通う新習志野キャンパスは、日本最大級のコンベンション施設である幕張メッセやハイテク産業の企業が集中する「幕張新都心」に隣接しています。キャンパス内にはテクノロジーを駆使した施設・設備が充実しており、省エネの観点から、冷暖房や照明のコンピューター制御システムやソーラーシステムを導入し、“環境と人にやさしい”キャンパスを実現しています。

キャンパスの正門を抜けると左手に見えてくるのが、1号館。優雅な曲線を取り入れた特徴的な外観の校舎です。“環境と人にやさしい”キャンパスの雰囲気を創り上げる、1986年の竣工時から重要なシンボルを担っています。

音楽鑑賞もできるホールを目指したレクチャーシアター形式の講義室

2018年9月、1号館の1101講義室がリニューアルしました。

イスが306席並んでいたこの講義室は、講義や論文発表を行う場として学生に親しまれてきましたが、イスの老朽化を背景に改修が決定しました。

導入されたのは、コトブキシーティングが提唱する新たな講義室「レクチャーシアター」向けの新シリーズです。レクチャーシアターとは、講師と学生との円滑な双方向コミュニケーションを図るべくデザインされた居室の形式です。講師が立つ演台スペースを取り囲むように座席を配置し、学生がどの席からでも講師に正対できる講義室環境を創り上げます。さらに、前列に座る学生によって視界が遮られないよう、後列にかけて階段状に高さを付ければ視線が通りやすくなり、より一層コミュニケーションが活発な空間となります。

1101講義室は、従来から教壇が大きく、イスはその教壇を囲むように緩やかな弧を描く配置となっていました。1列ごとに段差もあり、まさにレクチャーシアターにふさわしい講義室であったため、新シリーズのイスとも見事に調和しています。

利便性と品格のある佇まいを両立する、木製家具にこだわった席づくり

新たなイスを選ぶにあたっては、リニューアル後の講義室で行われる音楽演奏会などのイベント開催を視野に入れ、利便性と品格ある佇まいの両立がポイントとなりました。

これまでのイスは欧州規格の海外製品であったため、座面高が日本製品の標準よりも高く、小柄な学生には座りづらいことが問題でした。また、1本の連結管の上にイスが並んでいたため、振動が隣席に伝わりやすく、授業への集中の妨げになる点も懸念されていました。

今回導入した新シリーズのイスは、これらの問題点を改善しています。席数を減らすことで各イスのサイズを大きく、座面高は座りやすい標準的な435ミリメートルに設定しています。1席ずつ独立した脚がそれぞれのイスを支えるため、連結管タイプに比べ、安定して座ることができます。また、これまでのイスの座は固定式でしたが、起立式の座を搭載したことにより、空席時は通路を広く確保。着席時には座面奥行き420ミリメートルとゆとりのある広さを可能にし、より快適に過ごせるようになりました。さらに座には、着席・離席の動作に合わせて、人の臀部から腿の裏に追従するように動く「スイングアップ機構」を搭載しました。これにより、両手が荷物で塞がったままでも、身体に座面を当てスライドするだけの軽い力で、スムーズな離着席が可能となります。

レクチャーシアター向けの新シリーズのイスは、豊富なデザインバリエーションを揃えています。今回は音楽鑑賞にもふさわしい品格のある空間を創り上げるため、木製タイプを採用しました。張り包みのスリムな座に、すっきりとした印象の「くの字型」の木製背板を組み合わせたこの意匠は、正面からは豊かなクッションが座り心地の良さを感じさせ、天然木の穏やかな温もりを持つ後ろ姿は、壁や天井とナチュラルに調和しています。また、車イス席に用意したスタッキングチェアにも固定席と同じ張地を用いることで、空間の統一性を図りました。

新製品によって、講義室の利便性とイメージの一新を実現した千葉工業大学の1101講義室です。

居室データ

所在地
275-0023 千葉県習志野市芝園2-1-1 地図
施主
学校法人千葉工業大学
リニューアル
2018年9月
席数
283
関連リンク
  • 千葉工業大学 webサイト