オルタナティブシアター

2018.02.20
劇場・コンサートホール

施設説明

劇場の歴史の詰まった街にオープンした新劇場

いくつもの劇場や映画館がひしめきあう街、東京・有楽町。1908年の日本初の洋風劇場「有楽座」(のちの「邦楽座」)の開場を皮切りに、帝国劇場、東京宝塚劇場、日比谷映画劇場など、数多くの劇場が誕生し、1世紀を経た現在も日本有数の劇場の街として、人々を楽しませています。

2017年7月、日本のブロードウェイと称されるこの街に、新たな劇場「オルタナティブシアター」がオープンしました。場所は、邦楽座や日劇の跡地に位置し、有楽町のシンボル的施設である有楽町マリオン内です。

今までにない劇場体験を生み出す「オルタナティブシアター」

オルタナティブシアターは、株式会社スタジオアルタが世界に向けて発信する、最先端のエンターテインメント劇場です。「既存のものにとらわれない」というスタジオアルタの社名の由来を用いて「オルタナティブシアター」と名づけられました。

オルタナティブシアターは、今までにないエンターテインメントを発信するコンセプトを掲げており、さまざまな設備が整っています。客席内にぐるりと設置されたキャットウォークを利用したり、出演者が客席上を自在に舞うダイナミックなワイヤーを使用した演出も可能です。また、天井には、美しいカラー動画を再現できるLED装置を敷き詰め、特殊照明設備や最新のサウンドシステムも完備しています。プロジェクションマッピングの専用プロジェクターも備え、従来の劇場とは一味違ったパフォーマンスを生み出すことができます。

映画館の雰囲気を踏襲した客席

以前、この場所には丸の内ルーブルという映画館が在りました。オルタナティブシアターは劇場でありながら、かつての映画館の名残もあります。

通常、劇場イスの多くは背裏や座裏に木を用いていますが、オルタナティブシアターでは映画館と同様に張地の面積を大きくとったイスを導入しています。これは、音を適度に吸収させて台詞を聞き取りやすくするためです。更に、隣の席との間隔が空かないようにイスを敷き詰めて配置することで、音の通り道を少なくし、その効果を高めます。また、カップホルダー付きの肘当ても映画館の雰囲気を漂わせるポイントです。劇場では珍しく、上演中もドリンクを飲むことができます。

通路側のイスの側面に設置した列番プレートは、大きな文字で表記しました。プレートの表示面をやや天井に向けた形状にすることで、通路を歩きながらでも読み取りやすいデザインです。また、各席の席番プレートは、背もたれ上部と肘当ての2箇所に設置することで、視認性の向上を図りました。

張地は、ダークレッドと称した赤色。色名の通り、ブラックボックスの劇場内に馴染みながらも、劇場らしい華やかさを創りだしています。

オープン後のこけら落とし公演では、台詞ではなく、音楽やダンス、パントマイムなどを用いて表現することで国籍を超えて楽しむことができる、ノンバーバル・パフォーマンスが上演されました。アクロバティックなダンスや歌に加え、日本らしさを感じられる殺陣もふんだんに盛り込まれ、オルタナティブシアターならではの演出が繰り広げられました。

最先端のエンターテインメントを創造できる有楽町の最新劇場として、今、国内外から注目を浴びる施設です。

居室データ

所在地
100-0006 東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン別館 7階 地図
施主
株式会社スタジオアルタ
オープン
2017年7月
席数
410
内装設計施工
株式会社三越伊勢丹プロパティ・デザイン
関連リンク
  • オルタナティブシアター webサイト
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