海と緑と人がともに歩むまち・千葉県勝浦市に、勝浦市芸術文化交流センター「Küste(キュステ)」がオープンしました。
勝浦市の新たなまちづくりの拠点を目指して
太平洋に面した勝浦市は、漁業の発展や400年の歴史を持つ「勝浦の朝市」など、多彩な海の資源によって栄えてきました。勝浦市芸術文化交流センターは、その歴史と文化的な佇まいを継承しながら、新たなまちづくりの拠点施設を目指しています。
施設内には、ホールや会議室、多目的室、調理室などの多種多様なスペースが設けられました。客席数826席のホールでは、コンサートや演奏会、講演会、上映会などを開催。早くも市民の文化交流空間として活発に利用されています。
1階客席は移動観覧席とワゴン席で可動式に
ホールの1階席は可動席。階段状に展開・収納できる移動観覧席と、3列のワゴン席で構成されています。これらは全て床下に収納が可能。収納の際は、まずワゴン席が床下に格納され、その後に収納状態となった移動観覧席が続きます。収納時には1階が全て平土間になる構造です。
また、ワゴン席の1列目は床面よりやや低い位置に設定されているため、床がそのままステージになります。全席で固定の劇場イスと変わらない座り心地を追求しました。
移動観覧席の前にスタッキングチェアを置くタイプのホールも多く存在しますが、ワゴン席を設置することによって、このホールの1階席は全て電動で収納できるようになったのです。簡単な操作でセッティングの時間も短縮できることも、大きな特徴のひとつです。
中規模ホールとして会場を使用する際には、移動観覧席をやや前方に動かし、2階席と1階席最後列の間に通路とタラップを設けて間仕切ることによって、客席数を移動観覧席306席のみにセッティングすることも可能です。