新発田市役所(ヨリネスしばた)
議場

2017.12.05
議場

施設説明

市民が立ち寄りやすい、新たな交流拠点としての庁舎

新発田城をシンボルとする新潟県北部の城下町、新発田市。市制施行70年を迎え、2017年1月4日、新しい市庁舎がオープンしました。

新市庁舎は、周辺の商店街や住民を結びつける新たな交流の拠点として、多くの来訪者を導き、まちなかのにぎわいを生み広げることで、市全体の魅力を高めることを目指しています。

市役所の名称は、「市民が立ち寄る」「市民と行政の糸を撚り合わせた太い綱で市政を担う」という意味を込めた「ヨリ」と新発田らしさを表す方言「ネス」を組み合わせた、「ヨリネスしばた」です。

にぎわいを生み出す広場やラウンジ

建物は、周辺の商店街に高さを合わせた低層部と白い雲のように浮かぶ高層部、そしてその中間に挟まれた議会・市民交流スペースの三つの層から成ります。

1階から3階までの吹き抜け空間「札の辻広場」は、大型シートシャッターと床暖房を備えた全天候型の半屋外広場。バレーボールコート約4面分の広さがあります。「城下町しばた全国雑煮合戦」や「札の辻キッズランド」など、毎週のようにさまざまなイベントやレクリエーションが行われ、にぎわいをみせています。

その他にも、建物内の各所にWi-Fiを備えたラウンジがあり、友達との憩いのひと時に、散歩中の休憩に、自習に、多くの市民が思い思いの時間を過ごすことができます。

家具も壁も動く、可変式の議場

議員席と傍聴席の間のなだらかな弧を描いた仕切りが四角い空間の中で特徴的な議場は、議会以外にも使用することを想定した多目的議場です。議場に必要な設備以外にも、150インチのスクリーンや音響設備、可動ステージを備え、旧庁舎でも行っていた議場コンサートや、映写会の会場としても利用できます。

議会机や議場イスは全て移動式を導入しました。移動式とはいえ、議場という格式ある空間にふさわしい重厚感のある机とイスです。すっきりとしてシンプルなデザインの机は、空間に合わせて、理事者側は長方形、議員側は台形の形状。2席もしくは3席分が一体となっており、収納時は専用の台車に入れます。議場専用のキャスターイスは、背もたれを座面の上に倒して専用台車に入れることで収納できます。それぞれ、議場より1段上がった傍聴席フロアの下に収納することで、平土間空間が出現します。

議場家具を収納しスタッキングチェアーを並べると、イベント会場に早変わり。更には、傍聴席後ろのスライド式の壁を開くことでラウンジとその先のテラスとも一体となった空間が出現。結婚式にも使うことができます。

オープン以来、映画上映会や地域のイベント、シンポジウム、タウンミーティングなど、新発田にまつわる多彩な催しが行われ、議員だけでなく市民にとっても大切な場所となっています。

新発田の新しい顔の一つとして、にぎやかな交流の場となり、まちの活性化につながることが期待されます。

居室データ

所在地
957-8686 新潟県新発田市中央町3-3-3 地図
施主
新発田市
設計
aat+ヨコミゾマコト建築設計事務所
オープン
2017年1月
席数
50
関連リンク
施設案内 ヨリネスしばた(市役所本庁舎)|新発田市Webサイト