森の中に、ホールが誕生
山梨県北杜市小淵沢町の美しい森の中に、AOB慧央グループの施設が集まる「女神の森」と呼ばれる場所があります。AOB慧央グループのアルソア本社をはじめ、メイクやエステなどのトータルビューティーを学べる専門学校やオーガニックファームなどが集まるこの一画に、2016年10月、「女神の森 セントラルガーデン」(山梨県北杜市小淵沢町1578)が竣工しました。
この施設の特徴は、すべての空間が緩やかにつながり、人と人のふれあいを生むこと。建物は、森に集う人々に自由に解放されているカフェ、さまざまなイベントに対応できるメインホール、懇親会や交流の場としても使えるコミュニティホール、小淵沢の自然を建物内に取り入れた中庭などから構成されています。
心の豊かさを求める現代において、自然と調和した本来の生き方と幸福を実現するためにつくられた「女神の森」を象徴する施設です。
多彩なイベントに対応できる本格的ホール
コトブキシーティングがイスを納入したメインホール「森羅」は、AOB慧央グループの社内研修をはじめ、顧客や近隣の方を招いてのパーティーやイベント等のほか、社外への貸出など多用途な利用が想定されています。そのため、客席は移動が可能なスタッキングチェアー、ステージも可動式です。
ホール北側の全面開口部からは緑あふれる中庭が、南側からは雄大な小淵沢の森が見えることで、森の中に溶け込むようなホール空間を感じることができます。音響や照明なども本格的な機材を完備。「食」「メイク」などAOB慧央グループの活動を紹介する多彩なイベントが開催できるよう、ホールの地下には大型のセントラルキッチンを備えています。
使い心地を追求した「森綾模様」のイス
メインホールのイスは、ホール専用スタッキングチェアーのカスタマイズタイプ。女性のスタッフがセッティングすることを想定し、軽量化を図りました。さらに、肘掛けを細く低くするなど、女性の体格を意識した細やかな気づかいを反映しています。
イスの張地には、施設の随所に用いられている「森綾模様」を採用しました。小さな葉や細い枝などの集積である「森の肌理(キメ)」を表現したテクスチャーデザインです。アルソア本社のコーポレートカラーのピンク色の張地は、窓の向こうの緑の森に美しく映えます。さまざまな樹木の生い茂る森のように多彩なピンク色を、立体的に織り合わせているため、見る角度によって表情が変わります。
ホール壁面のグレーのファブリックには、外壁の押出成形セメント板に職人が手作業で施した森綾模様を再現しています。光沢のある糸を複雑に織り込むことで、周囲の自然光を受けて木漏れ日のようにキラキラと輝き、ホール全体に清らかな空気が広がります。このファブリックは、ホール壁面のほか、カフェのソファにも採用されました。